9月〜10月半ばまでの時期。
稲刈り後の田んぼから新たな水辺を求めて避難するかのように、池などの湿地帯では水生昆虫が集まります。
特にこの時期に多いなと思ったのがこちら。
出ました!!!
私の押しナンバー2!!
【……いや、知らんがな( ^ω^ )】
コシマゲンゴロウです。
シマゲンゴロウという黒ベースに黄色のラインが入った美しいゲンゴロウがいるのですが、それよりもシマシマの模様が多くなり、名前のごとく大きさは一回り小さくなります。
……恥ずかしながら、私は野生のシマゲンゴロウを見たことがないため、美しさの比較はできません。
ぜひお目にかかりたいものです。
ちょくちょく以前書いた記事でも紹介していますが、現在飼育しているヒメゲンゴロウと同じ水槽で飼育しています。
ヒメゲンゴロウは何というか派手ではなく、どちらかというと地味で全体的に銅色が強い渋い見た目をしているのですが、
このコシマは違います。
普通種と呼ばれ、水田や小川やため池などあらゆる水辺で比較的普通に見ることができます。
(↑近年減少中の種類でもあるので、難しい地域もあるみたいです。)
しかしあえて私はこのコシマを美麗種と呼ぶことにします!!
【いや、めっちゃええ加減やん……。( ;∀;)】
まじまじと見ていただきたいのがこの黄色のスジの入り具合です!!
トラみたいなはっきりしたストライプではなく、
職人がめちゃくちゃ時間と労力をかけてつくった工芸品みたいな
味が出ている上品さを醸し出しているような気がします。(←何言ってんだコイツ)
自然界では、ハンミョウやタマムシのような色鮮やかな目を引く色彩や、地味な色ではあるけれどもフォルムのかっこいいカブトムシのような存在は多いのですが、
あまり目立ちにくい上品な美しさを表現している昆虫ってなかなかフォーカスされにくいような気がします。
だからこそ、私はコシマゲンゴロウの美しさを押します!!!
今ちょっと寒くなってきていますが、まだまだ活動中のコシマゲンゴロウ。
いる場所にはめちゃくちゃいるので、ぜひ網と長靴を装備して湿地へGO!!!
ゲンゴロウといえば、深緑色のやつをイメージする方が多いと思いますが
黄色と黒の綺麗なシマシマの小さいやつがまだまだ多くの田んぼで見ることができるんです。
ヒメゲンゴロウもですけど、だからこそ身近なゲンゴロウとしてレッドリスト入りはしてほしくない。
当たり前に見ることができる環境がずっと残り続けてほしい。
7月くらいに採取したペアから卵が産まれ、現在5匹の新成虫が水槽で元気に泳ぎ回っています。
本当はもっと増える予定だったのですが、卵の隔離が遅くなってしまい…………。
幼虫はヒメゲンゴロウよりも細長い。
ヒメゲンゴロウと違って年中繁殖するわけではないので、来年の春以降まで増やす見通しは立っていません。
来年はこの『押し』をちょっとずつ増やして、田んぼみたいな水槽にしたいです。