Divingbeetlesのブログ

水辺の生き物について綴っています。

上陸大作戦

前回のお話↓

 

divingbeetles.hatenablog.jp

 

これから私頑張ります的なええ感じで終わりそうな話だったんですけど、

 

 

 

終わりません。

 

 

セミファイナルの段階まで入りました。

 

ここを乗り越えるのがおそらく今までで一番ハードルが高かったです。

 

 

     

 幼虫→蛹(さなぎ)

 

を通らずして成虫なんてなれるわけがないんです。

 

 

えらそうに言うてますが、レベルアップしてト○ンセルからバ○フリーになれるポ○モンの世界より厳しいのが現状なのです。

 

 

※現実の蝶もめちゃくちゃ大変ですが、それはまたのお話。

 

 

 

ちなみに蛹はこんな感じ。

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拡大。

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綺麗な薄黄色をしています。

ここまでくれば後は成虫になるのを待ち望むわけなのですが、この蛹になるために水の中にいるコイツ↓

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これでも2センチほどですが、このモンスター感がたまりません。( ^ω^ )

 

 

が水の中から土の上に出てくる必要があります。

 

 

そもそもカブトムシ、クワガタムシゲンゴロウなどの甲虫(翅の硬い昆虫)は幼虫から成虫になる過程で必ず蛹になります。

 

 

土に潜ってじっとして柔らかい体を硬くする準備期間、それが蛹です。

 

 

野生ではヒメゲンゴロウは田んぼや池に住んでおり、3令幼虫は蛹になるタイミングで岸に上がり、湿っぽい保水性のある土に潜って蛹になります。

 

野生では勝手に上陸するんですけど、飼育している個体はどうするか。

 

 

答えは2択あります。

 

①自力で上陸できる環境(半分陸で半分水)を整えてやる。

 

 

②上陸するタイミングで土の入った別容器に幼虫を移す。

 

 

 

どちらも間違いではないですが、前者は20匹以上飼育しているプリンカップからその環境を作るとなると、かなり手前がかかります。

 

 

後者は水から出るときに幼虫が示す行動のサインがあるのです。

 

Q.

そのサインを見逃してしまい上陸できなかったらどうなるか。

 

 

A

溺れて死にます。

 

 

恥ずかしながら、最初は私は手前がかかるのを避けて後者のリスキーな方法を選んでいました。

 

 

結果、数匹溺れて死なせてしまいました。

 

 

 

上陸するためのサインなのですが

 

エサを食べなくなり、飼育している容器(プリンカップ)内で壁に沿って円を描くようにグルグル回るらしいのです。

 

※これも重要なサインですが、別でもっと重要なサインがあったのです。

 

 

最近では

 

 

『ああ、お前外の世界を知りたいんだな。今まで狭い中同じメシしか食べずに窮屈だったろう。俺も心苦しかった。さぁ、今かry』

 

 

みたいな感じで余裕をもって判断できるようになりましたが、最初はうまく見抜けなかったのです。  

 

サイン通りの幼虫はその場で陸に上げて、無事に蛹になることができました。しかし

 

以前のお話でもありましたが、夜寝ている間と仕事している平日の日中は見ることができません。

 

なので、昨夜はエサ食べてたけど、朝になってめちゃくちゃエサ残して死んでいた、という悲劇がありました。

 

 

 

『いやグルグル壁に沿って回ってへんかったやん。そんなん前日に言うてや。』

 

 

そんなことを思っても

 

 

マスター、俺な、明日蛹になるねん。せやから今のうちに水から上げといてくれへんかな。今まで水換えとか、メシとかくれてありがとな。最後に言いたいことがあるねん。同じアカムシばっかりでもう飽きry』

 

 

みたいなことを言ってくれるわけでもないので

 

数匹犠牲にしてしまった後、環境を整えるやり方に変更しました。

 

 

続く