Divingbeetlesのブログ

水辺の生き物について綴っています。

寿命と捕食圧

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最近まで飼育のモチベーションがなかなか上がらない期間が続いていました……。

 

持病であるヘルニアが悪化し、腰をやられて気分も落ち込み、フィールドにもあまり出れない冬。

おかげでツイッターも虫のことについてあまりつぶやけておりません。

 

とりあえず無理はしないようにしますが。

 

 

南国ゲンゴロウ以外はほぼ冬眠に入っていたため、たまに水換えるくらいの最低限のメンテナンスしかしていませんでした。

 

しかし、すでにGWも明け、かなり気温が上がり、夏の兆しが垣間見える日到来です!

 

我が家のゲンゴロウ達も活発に動き回るようになりました。

 

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冬眠明けのヒメゲンゴロウ

 

 

30匹近くいましたが、越冬中に4~5匹ほど落ちてしまいました。

それでも20匹以上泳いでいるとなかなかの迫力です。

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昨年の秋口にペアで採れたハイイロゲンゴロウ

 

そして、昨年に繁殖が大成功したクロゲンゴロウ達の生みの親が3匹。

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この冬は冬眠はさせずに、南国種のオオイチモンジシマゲンゴロウ達と一緒にヒーター

 

で飼育していましたが、2匹が落ちてしまいました。

 

 

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3匹とも野外で捕まえた個体なので、どれくらい長生きしたのかは不明ですが、1匹は

 

2021年の2月、もう1匹は同年の12月に採集した個体なので、野生での生きていた時期も

 

含めて長生きしてくれたと思います。

 

 

 

4月半ばからクロゲンをモンジ水槽から取り出して、

 

ヒメゲン、ハイイロと一緒に45センチ水槽でまとめて飼育。

 

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クロゲンゴロウは水温が上がる4月末までは本調子ではありませんでしたが、

 

ハイイロとヒメゲンは別。

 

真冬の少し暖かい日は普通に泳ぎ回っていました。

 

混泳は見ている分は楽しいですが、特にハイイロゲンゴロウの他の種との混泳に関しては

 

一つ懸念があります。

 

それは捕食圧が高いこと。

 

泳ぎがかなり上手いんです。捕まえるのもめちゃめちゃ上手いんです。

 

それで以前、一緒に飼育していたコシマゲンゴロウがかなり餌食になりました。

 

エサ補充していれば大丈夫ですが、空腹時が続くと危ないかな。

(別々で飼育すればよいのですが、容器の置くスペースの関係上、それは最終手段に…)

 

サイズの小さいヒメゲンが下手すれば餌食になるかなと思うので

 

水替えの頻度多めにして、冷凍赤虫を毎日与えていこうかな、と思った矢先

 

 

 

ここで良い知らせがありました。

 

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こいつらが勝手に無限繁殖しておるっ!!!

 

 

2か月ほど前、旅行のために家を空ける際にかなり生きエサを多めに投与しました。

 

その時に入れたミズムシが水槽内で大繁殖していました!

 

ミズムシと冷凍赤虫を組み合わせて空腹時を埋めていこうと思います。

 

しかしながら

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このタイミングでヒメゲンが大量に産卵!!

 

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さらに孵化!!

 

増やしすぎるとキャパオーバーするので

 

ヒメゲンの繁殖はいったん今年はストップします。

 

生まれてきた幼虫たちは他のゲンゴロウ達の捕食圧にさらされますが、

 

去年もでしたが、まれに水槽内を生き延びたデカい3令幼虫が出現するので

 

そこは確保していきます。

 

せっかく生まれたのに隔離もせずに捕食されるなんて……。

 

私もそう思いますが、ヒメゲンの繁殖ペースを侮ることなかれ。

 

卵の産み付ける場所は決まっておらず、年4回以上の繁殖時期があり、なかなかの数が

 

孵化するので今回は自分の飼育できる範囲内で留めておくことにしました。

 

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来月あたりからハイイロゲンゴロウの繁殖時期を迎えることになりそうなので

 

今年はそこにトライしてみようと思います。

 

 

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水槽にいつのまに入っていたヒル

 

ホテイソウ入れたらなぜか湧きます。

 

こやつがいる水辺は水質環境がなかなか良好らしいので、放置していますが

 

卵食べたりするのかな……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オオイチモンジシマゲンゴロウ幼虫飼育【蛹化率6割】 ハーフタイム ~水位で溺れ死ぬ~

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「いや、サッカーかよ。」

 

タイトルに思わず自分でもツッコんでしまいました。( ^)o(^ )

 

本来であれば

 

前半後半の2部に分けてリュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ(モンジ)と

※2023年夏よりヤンバルオオイチモンジシマゲンゴロウに区分

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オキナワスジゲンゴロウ(オキスジ)の晩秋から冬にかけての繁殖を書き留めておこうと

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当初は考えていたのですが、

 

最近、疑問に感じていたことへの発見があったので

 

そちらを追加して書こうと思います。

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その疑問ですが

 

モンジの2令から3令への脱皮成功率の低さ

についてです。

 

我が家はぶっちゃけると3割~4割くらいかそれを下回るくらいなので、まぁ、たくさん孵化する割に成虫はかなり少ないです‥‥。

初令から2令への脱皮の場合の、成功率9割に比べるとはるかに悪いです。

 

『脱皮不全』と聞くと

 

最後まで脱皮できずに、抜け皮がはがれずに力尽きて死んでしまうこと

をイメージしてしまいがちですが

(もちろん、それで落ちてしまう幼虫も少なくなかったです)

 

最初は栄養不足で脱皮後に力尽きて亡くなるのかなと考えていたのですが、どうやら別の理由がありそうでして

 

問題は脱皮中ではなくて、皮が脱げ切った脱皮後の方です。

 

仕事から帰り、いつものごとくモンジの幼虫の生存確認をするために、飼育容器を覗いてみると、2令から3令へ脱皮途中の個体がいました。

 

ハラハラしながら見ていると、無事に最後まで皮が脱げました!(ヤッタネ(^^)/)

 

 

脱皮を終えたその幼虫は呼吸するために急いで水面に上がろうとしますが

 

 

ここで問題が発生。

 

体をよじらせて勢いのまま水面に向かいますが、すぐに水底へ沈みます。

 

何度もトライしますが、水面に浮かんでこれません。

 

このままでは呼吸ができずに溺死すると思い、かなり浅めの水位の別容器に移しました。その結果、元気に泳ぎ回ることができました。

 

分かったことが一つ。

 

脱皮したての3令幼虫は自力で水面に浮けないのです。

※あくまで私の経験による主観的な感想です。すべての個体がそうであるとは限りません。

 

モンジやコシマゲンゴロウの幼虫は呼吸のために水面に尾をつけている状態で、浮いたまま静止、もしくはその状態で捕食や摂食することができます。

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モンジの初令

次々に浮いてくるのですぐに発見しやすい。

 

オキスジやヒメゲンゴロウ、クロゲンゴロウなどの幼虫も浮くことはできますが

あまり得意ではなく、水草か何かにしがみついた状態で尾を出します。

(生息環境や種によって違ってきます。)

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オキスジ初令。

基本的にどこにしがみついたまま呼吸を行うことが多い。

 

モンジ初齢からの脱皮直後の2齢はそのまま水面に浮いてこれます。

 

おそらく体が軽いから浮力に身を任せることができるのかもしれません。

 

私が飼育したどのゲンゴロウも、2齢から3齢へ脱皮するとサイズが一気に大きくなります。

 

胴体の幅と長さ、アゴの大きさ、特にモンジはあごの大きさが見違えるほど立派になります。

 

その急激なサイズ変化のせいなのか、脱皮直後は体が重たいように見受けられ、しばらく時間が経過しないと俊敏に動けない状態でした。

 

その間、当然ながら呼吸できないと溺死します。

 

 

 

対策としては

 

 

容器の水位を幼虫ごとで変えます!!

(言うたらアカンけど、これがめっちゃ手間がかかる……。)

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こちらが2齢へ脱皮した個体の容器。

水底に立って尾を水面に伸ばすだけで呼吸できるくらい浅め。


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初令と3令へ脱皮して安定してきた個体の容器。

3令の大きさでもちょっと浮かばないと呼吸できないくらい深め。

 

 

理想としては、茶こしを40個ほど用意して繁殖させたいのですが

 

この寒い時期に加温しながら茶こしを入れる容器のことを考えるとかなりの手間と労力がかかると考え、断念しました。

 

上記の水位変化の方法を試してみてから3日後

 

3齢が2匹→8匹に増えました!!

 

(もう初令が次々に孵化してくるので忙しくなって、全体の2令のうちの何匹が脱皮成功して、なんて考える労力がないんですよ……なので、落ちてしまった個体は覚えているので、そこからだいたいの確率だしてます……)

 

 

10月末から羽化不全含め、8匹の成虫が羽化しました(そのうち3匹は落ちてしまいましたが……)

 

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年末までに20匹は羽化させたいと考えています!

 

また進捗UPします!

 

 

 

後半へ続く

 

 

オオイチモンジシマゲンゴロウ幼虫飼育【蛹化率6割】 前半

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昼と夜の気温差が10度以上になってきた今日この頃。

 

昼は20度あるのに夜になると7度近くまで冷え込むことも珍しくありません。

 

我が家のオオイチモンジシマゲンゴロウ(以下モンジ)と

 

オキナワスジゲンゴロウ(以下オキスジ)水槽にヒーターを導入しました。

 

南国のゲンゴロウ(リュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ)であるため

 

Twitterのフォロワーの方から教えて頂いたのは

 

水温が15度以下だと死ぬ危険がある。

 

 

とのことなのでビビりの私は20~22度キープでいきたいと思います。

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ちなみにヒーターは温度固定のものを購入しました。

(これが原因で後に大変な思いをするとも知らずに………。)

 

 

これもフォロワーの方から教えて頂いたことですが

 

”モンジとオキスジの混泳は控えたほうがよい”

 

とのことなので水槽は別々にしています。

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(モンジがオキスジを捕食してしまうことがあるみたいです)

 

泳ぎ方を観察してみると確かにモンジの方が俊敏な動きをしています。

 

 

 

両者とも(特にモンジ)環境や水温の上昇の変化がスイッチになって

 

産卵行動が始まる種なので

 

もしかするとと思ったら案の定

 

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ヒーターで加温した翌週末には幼虫を発見!!!

 

孵化するのは嬉しい!!  

 

ですが幼虫飼育の時期が問題なのです……。

 

ただでさえ繊細な(特にモンジ)ゲンゴロウ幼虫を昼夜の大幅な寒暖差という

 

外部的なストレスにさらすわけにもいかないと思い……。

 

 

追加でヒーターを購入しました。

 

 

 

ここで問題が一つ。

 

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今まで幼虫飼育は紙コップで行ってきたのですが

 

これでは複数幼虫を飼育する際に水温をキープできないことが発覚。

 

というわけでダイソーで丁度良いサイズのセパレートタイプの収納ケースを購入。

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これにドリルで穴をあけて

 

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底にヒーターを敷けば問題解決!!!

 

難点は穴にエサの食べ残しや排泄物が詰まって水替えがしにくいところです。

 

水深と容器のスペース、脱皮の難易度を考えて

 

初令から2令へ脱皮するまでは紙コップで飼育し、2令以降はケースで飼育しました。

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2令への脱皮率は驚くべきことに9割を超えているのでここは一安心でした。

 

問題は2令から3令への脱皮が難易度が高いこと。

 

脱皮中に力尽きてしまうか、皮が最後まで脱げずに溺れ死ぬ個体は少なくないです。

 

脱皮中に落ちるのは、冷凍赤虫オンリーで飼育しているかなのか、

 

生きエサだとまだ生存率が上がったのかは検証してみないとわかりません。

 

3令まで行けばこっちのもの。

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結果、11匹孵化した中、6匹が上陸してくれました。

 

最初の頃はかなりの数を落としてしまっていたので

 

これでもだいぶ改善されたほうです。多分……。(´;ω;`)

 

 

これでともかく一安心ですが、まだ終わりません。

 

~続く~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~クロゲンゴロウ繁殖振り返り~ 店員さんに言った今期最後?の「あ、すいません、コオロギ○サイズ○匹ください。」

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(もうこの言い回しを言うことは当分ないのかもしれない…。最初の購入時、コオロギ初心者の私はいい歳して店員さんに注文するのをかなり恥ずかしがっていたなぁ。)

 

 

そう思って私はいつも通っているペットショップを後にした。

 

 

 

いや、これでもうしばらくの間、コオロギを購入する機会がないんですよ。

 

飼ってるゲンゴロウ成虫、餌はみんな冷凍赤虫なので。

 

別にいやというわけではないんですが………、寂しいような……

 

あ、何の話かというと

 

 

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先々週、ついに全てのクロゲンゴロウ幼虫が上陸し蛹になってくれました!

 

6月初旬から産卵と孵化が始まり、前半組と後半組で期間が分かれて飼育。

 

実はクロゲンゴロウだけではありませんでした。

 

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オオイチモンジシマゲンゴロウやオキナワスジゲンゴロウ

 

中型ゲンゴロウの繁殖との並行もあって

 

特に7月は熾烈を極めました…。

 

日付が変わっても世話をしている日が多々あったような…( ;∀;)

 

 

とにかく怒涛の3か月が終了………(*´Д`)

 

 

ぶっちゃけゲンゴロウの繁殖って実際経験してみると

 

忙しさが幼少期に育てたカブトムシ・クワガタムシの比じゃないんですよ。

 

 

小学生の頃、ゲンゴロウはめちゃくちゃ憧れの虫でしたが

 

繁殖に手を出さないで良かったと思います。

(お金も時間も手間もかかる……)

 

 

かなり大変だったはずなのに

終わってホッとしたような寂しいような、そんな心情です。

 

 

あと1匹が蛹なので、

上手くいけば合計20匹ちょいくらいの個体が羽化することになります。

 

 

 

クロゲンゴロウは今年初めての繁殖でした。

 

Twitterのフォロワーの方にアドバイス頂いたり、

 

文献見たり、

 

Twitterで調べたり、

 

若干の不安とワクワクが入り混じった楽しい挑戦でした。

 

 

懸念していたことは2令幼虫以降の『生きエサ』。

 

 

今思えば、冷凍コオロギでも十分育ったかなと思います。

 

 

 

コオロギをそのままピンセットで与えても、幼虫の挟む力よりも

 

コオロギが逃げようとする力の方が強かったり……。

 

最初の頃は容器から脱走したコオロギがリビングに出現し

 

妻に見つからないようにとりあえず確保!!

 

そんなことがちょいちょい起こりました*1

 

 

抵抗はありましたが、頭をつぶしたり、挟んでも逃げにくい部位から挟ませたり

 

色々工夫して与えてみると、完食してくれます。

 

やはり大型種ですね。

 

この食いつきは中型ゲンゴロウよりも積極的な気がします。

 

しかし、図太いのは2令後半から。

 

気が抜けないのは孵化してから2令へ脱皮するまでです。

 

 

孵化したばかりの初令幼虫がかなり繊細な部分は

 

ゲンゴロウ全種の繁殖で統一されているのかもしれません。

 

 

冷凍赤虫に難色示す個体が見受けられたのと

 

突然死する幼虫が多かったので近所で採集したミズムシを与えました。

 

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2令脱皮直後から3令手前。

 

ここがめちゃくちゃ微妙な期間でした。

 

ミズムシだと大量に与えないといけないので採集にかなり労力かかかる……。

 

コオロギだとSサイズでも大きすぎる……。

 

冷凍赤虫でつなぎながら地道にミズムシで凌ぎました。

 

 

3令に育ってからは特に全く問題なし。

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コオロギを1日に1~2匹与えて食べなくなったら強制上陸させます。

 

この食べなくなってから上陸するまでの期間がだいたい2日~3日くらい

 

これはかなり助かりました!!

 

なぜかと言うと、中型ゲンゴロとウ比べて上陸見極めをするのに

 

かなり長い期間待ってくれるからです。

 

朝は何ともなかったのに、仕事から帰って様子見てみたら溺れて亡くなっていた…。

 

中型ゲンゴロウでそんな苦い経験が多々ありました。

 

 

湿らせたピートモスに潜って3週間ちょいで出てきてくれます。

 

うまくいけば再来週あたりに最後の1匹が羽化するので、それを最後に今年はクロゲンの繁殖はおしまい。

 

20匹の大型ゲンゴロウがいるとエサの量も水の汚れもなかなかなので

 

羽化した新成虫達の世話に忙しくなりそうです。

 

 

中型ゲンゴロウがちらほら孵化して羽化しているので次はそのあたりを投稿したいと考えています。

 

秋深まるくらいまで繁殖続きそう‥‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:+_+

コシマゲンゴロウ幼虫飼育【陸地を求めて紙コップ壁面をよじ登る】

昨年からコシマゲンゴロウの累代飼育を始めておりまして

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孵化ラッシュ、孵化ラッシュで忙しい残暑厳しい今日この頃。

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昨日驚くべき事件が起こりました。

 

3令終盤の幼虫が蛹になるために飼育容器(紙コップ)をよじ登り

 

翌朝、紙コップを置いているトレー内で陸地を求めて歩きさまよう幼虫を発見。

 

 

その後、

 

湿ったピートモスを入れた容器の中に置いてやるとしばらく横たわったまま。

 

仕事から帰って見てみると、すでに横には幼虫が作った土繭があるので

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おそらく蛹への準備はできたのでしょう。 一安心(^^♪

 

 

紙コップの高さは6,5センチ。

 

3令幼虫の大きさは2センチ弱。

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3自身の大きさより3倍以上もある垂直な高さの壁を登っていくなんて

 

幼虫のその能力にびっくりしました。

 

(プリンカップから使い捨ての紙コップの方に切り替えてからだいぶ楽なのですが、思わぬ落とし穴でした。)

 

とは言えこれを放置すると大変なことになるので

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3令のそこそこエサ食べた段階の幼虫を

(食べたものが若干残ってはいるがあとは自身の体色)

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こうします。

 

※容器内ぐるぐる回ったりなどの上陸のサインとかなしでも行う。

 

同じゲンゴロウでも違うな~なんて最近特に思ったり。

 

クロゲンゴロウはエサ食べなくなってから上陸まで

2日くらい待ってくれるんでめちゃ優しい。

 

 

ヒメゲン、コシマゲンゴロウは半日も待ってくれない時があって、朝は餌ちょっと食べてたのに帰ってきたら溺れて落ちてるなんてことも。

 

ヒメゲンゴロウ繁殖に苦戦してた時↓

divingbeetles.hatenablog.jp

 

 

最近クロゲンゴロウの繁殖に慣れきっていたため、私がたるんでいました。

 

気を引き締めていきます。

 

中型ゲンゴロウは繊細ですね*1

 

逆にその繊細さが魅力的な部分でもあるのですが。

 

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とりあえず今年1号羽化しました。

 

後続に繋げていきたいです。

 

 

*1:+_+

オキナワスジゲンゴロウ繁殖【孵化~羽化】

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怒涛の6月が終わりました。

 

クロゲンゴロウ(以下クロゲン)とオオイチモンジシマゲンゴロウ(以下モンジ)の

 

幼虫飼育に追われている中

 

 

なんと!

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オキナワスジゲンゴロウの幼虫が孵化しました!!!

 

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実は「おっ!交尾しているな~」というペアを初めて見たその日に

 

水槽内に初令幼虫の姿を確認。

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この日が6月16日。

 

 

そのあと、水槽内にちらほら産卵したての卵を確認。

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水草や水槽の壁面などあらゆるところに産み付けられています。

 

このあたりは水草の基質内に産卵するクロゲンと大きく異なりますね。

 

 

エサはモンジのときに失敗した苦い教訓を生かして

 

サイズ感小さめの冷凍赤虫【こだわりあかむし】を与えました。

 

モンジの時より食いつきがめちゃめちゃ良いです!!

 

紙コップで飼育しており、容器内に赤虫を放置しておくだけで勝手に食べてくれます。

 

めちゃめちゃ手間がかからない!!!!

 

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そしてあっという間に2令へ脱皮しました。

 

この日が6月19日。

 

恐るべしスピードで次のステージへ。

 

エサは引き続き【こだわりあかむし】を使っています。

 

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食欲は全く落ちずにあっという間に3令へ脱皮しました。

 

6月23日。

 

いままでの【こだわりあかむし】から

 

少し大きめの冷凍赤虫である【UV赤虫】も混ぜながらの給餌。

 

食いつきは少しだけ【こだわりあかむし】の方がいいみたい。

 

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そしてあっという間に上陸。

 

この日が6月27日。

 

この上陸からの蛹になる過程が非常に気を遣います。

(ヒメゲンゴロウの時みたいに強制上陸装置的なものを作ればリスクは減りますが)

 

水から土に上げるタイミングが2日ずれると溺れて死にます。

 

モンジもヒメゲンの時もそうでした。

 

大型のゲンゴロウは上陸まで比較的余裕がありそうなのですが

 

中型ゲンゴロウはなかなか待ってくれません。

 

 

写真撮り忘れましたが、餌を全く食べなくなり体の中に食べたものがなければ上げるようにしています。

 

こればかりはまだ私も感覚でやっている部分があります…(´;ω;`)

 

上陸させたものの蛹にならないので、翌日また水に戻すと溺れてしまい、

 

再びすぐ上陸させた幼虫は蛹になれず亡くなったケースもありました。

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こちらの幼虫は蛹化できず‥‥。

 

 

 

何かしらの負荷がかかるのでしょうか。

 

このあたりは正直まだ難しいですね。

 

 

無事に蛹になってくれた幼虫たち。

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土繭作るやつもいたり、潜るやつもいれば、そのまま土の上で蛹化する個体もいました。

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そして無事羽化!!!!!

 

この日が7月5日。

 

孵化~羽化までだいたい3週間ちょっと。

 

めちゃ早いですね。

 

まだまだ羽化待ちの個体もいるのでこれからが楽しみです!!

 

また経過アップします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

決め手はエサの ”サイズ感”

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前回、オオイチモンジシマゲンゴロウとクロゲンゴロウの幼虫が孵化してから10日ほど経過したので

 

今の現状を書いていきます。

 

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クロゲンゴロウは問題なく育っており2令に脱皮しました!!!

ミズムシをよく食べます。

 

これまでヒメゲンゴロウなどの1センチ前後のサイズしか育てたことがなかったので

 

めちゃめちゃデカくて驚いています!!( ゚Д゚)

 

 

問題はオオイチモンジシマゲンゴロウ(以下モンジ)の方です。

 

結論から言うと

 

かなりの数が落ちまくって凹んでいます……。

※落ちるとは死んでしまったということです(´;ω;`)

 

 

この10日間で

 

モンジは合計40匹以上の幼虫が孵化しました。

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産卵の波が2つあって、それぞれ20匹ずつ近く生まれてきました。

 

 

しかしながら現在生き残っている幼虫の数は20匹を切っています……。

 

完全な確信はないのですが、多分これかな、という検討はついています。

 

おそらく原因は『エサ』にあるんだろうと思います。

 

 

私が使用しているエサは冷凍のUV赤虫です。

(どうやらこの赤虫はゲンゴロウ幼虫の育成にはあまり向いていないようです)

 

 

以前、ヒメゲンゴロウを繁殖させた際に同じものを使用した結果

 

問題なく脱皮し、30匹ほど羽化に成功したので

 

モンジでも問題ないかなと思い今回も同じものを与えました。

 

エサを与えていく中で自分なりに観察した結果、以下の特徴が見受けられました。

(私の独断と偏見入ってます。)

 

  1. 自分の体より大きなエサにビビる。

  2. 古いエサ(だいたい半日以上経過したもの)は食べない

  3. エサが十分にとれていない状態でも無理やり脱皮しようとする。

  4. 生きエサしか食べない個体もいる。

 

 

 

1について

UV赤虫はモンジの幼虫よりサイズ感は少し大きめです。

成長具合にもよるのか、時期によって更に大きいサイズで冷凍されてたりします。

(もしかすると購入先で違うかもしれません。)

 

 

Q. 初令モンジ幼虫の2~3倍の大きさの赤虫を目の前で揺らすとどうなるか?

 

A.ほとんどの幼虫がビビって逃げます。

 

 

ビビって逃げてしまったら、今後、そのサイズのエサを目の前で揺らしてもなかなか食いつきません。

 

2令に脱皮してある程度まで大きくなると食いついてくれます。

 

 

2について

揺らしても食べないなら、容器内で放置します。

※ヒメゲンゴロウ幼虫は放置するだけで勝手に食べてくれました。めっちゃ楽(^^)/

 

しばらくすると放置した赤虫に食いつく個体もちらほら。

しかしながら、半日経過した赤虫には食いついてもすぐに放して食べようとはしません。

モンジ繁殖に成功した方からのアドバイスなのですが

古いエサを取り除くための水換えは半日に一回が好ましいです。

 

 

3について

放置された大き目の赤虫をしぶしぶなのか、おそるおそるなのか、ちょっとずつ食べる、

といった状況が多く見受けられました。

食事に積極的ではない状況が続くと、当然十分な栄養を毎日摂ることができません。

 

モンジの生息環境は水が干上がりそうな林道内の水たまりである場合が多いとのことです。

※私はまだ野生のモンジを見たことがないです……。文献に載ってました。

 

いつ水がなくなるかわからない環境だと、上陸して蛹になるまでのんびりとできる時間はないからなのかもしれません。

あくまで推測ですが……。

 

 

無理やりにでも脱皮して次のステージに行くのでしょうか。

『え、このサイズで2令?めちゃ小さいやん!』という脱皮した直後に落ちた個体が

20匹近くいました。

 

 

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4について

現在、3令まで育った個体が3匹います。

彼らは2令の間はずっと赤虫オンリーで育ってきました。

 

こういう個体は放っておいてもどんどんエサを食べてくれるのですが、2令のうちの数匹は若干拒食気味で、丸一日エサを食べない個体もいました。

そういう個体は生きエサで何とかつなぎます。

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近所で採集してきたミズムシを与えます。

 

ただ、クロゲンゴロウの幼虫と比べると2令の段階ではあまり食いつきは良くないような気がします。

(3令のモンジ幼虫は全くビビらず果敢に食いつくのでちょっと楽(^^♪)

 

 

孵化から10日で上陸すると言われているオオイチモンジシマゲンゴロウですが

 

私の場合はエサで苦戦してしまったのかとっくに期間を過ぎてしまっています……。

 

ただ、2令終盤から落ちそうな気配は薄れているような感じではあるので

 

焦らず、まずは上陸→蛹までもっていくことに注力します!

 

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こちらのゲンゴロウも孵化したので

 

またの機会に記事を書こうと思います。

(タイミングが重なって6月はゲンゴロウの幼虫の奴隷になっています……。)