「いや、サッカーかよ。」
タイトルに思わず自分でもツッコんでしまいました。( ^)o(^ )
本来であれば
前半後半の2部に分けてリュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ(モンジ)と
※2023年夏よりヤンバルオオイチモンジシマゲンゴロウに区分
オキナワスジゲンゴロウ(オキスジ)の晩秋から冬にかけての繁殖を書き留めておこうと
当初は考えていたのですが、
最近、疑問に感じていたことへの発見があったので
そちらを追加して書こうと思います。
その疑問ですが
モンジの2令から3令への脱皮成功率の低さ
についてです。
我が家はぶっちゃけると3割~4割くらいかそれを下回るくらいなので、まぁ、たくさん孵化する割に成虫はかなり少ないです‥‥。
初令から2令への脱皮の場合の、成功率9割に比べるとはるかに悪いです。
『脱皮不全』と聞くと
最後まで脱皮できずに、抜け皮がはがれずに力尽きて死んでしまうこと
をイメージしてしまいがちですが
(もちろん、それで落ちてしまう幼虫も少なくなかったです)
最初は栄養不足で脱皮後に力尽きて亡くなるのかなと考えていたのですが、どうやら別の理由がありそうでして
問題は脱皮中ではなくて、皮が脱げ切った脱皮後の方です。
仕事から帰り、いつものごとくモンジの幼虫の生存確認をするために、飼育容器を覗いてみると、2令から3令へ脱皮途中の個体がいました。
ハラハラしながら見ていると、無事に最後まで皮が脱げました!(ヤッタネ(^^)/)
脱皮を終えたその幼虫は呼吸するために急いで水面に上がろうとしますが
ここで問題が発生。
体をよじらせて勢いのまま水面に向かいますが、すぐに水底へ沈みます。
何度もトライしますが、水面に浮かんでこれません。
このままでは呼吸ができずに溺死すると思い、かなり浅めの水位の別容器に移しました。その結果、元気に泳ぎ回ることができました。
分かったことが一つ。
脱皮したての3令幼虫は自力で水面に浮けないのです。
※あくまで私の経験による主観的な感想です。すべての個体がそうであるとは限りません。
モンジやコシマゲンゴロウの幼虫は呼吸のために水面に尾をつけている状態で、浮いたまま静止、もしくはその状態で捕食や摂食することができます。
モンジの初令
次々に浮いてくるのですぐに発見しやすい。
オキスジやヒメゲンゴロウ、クロゲンゴロウなどの幼虫も浮くことはできますが
あまり得意ではなく、水草か何かにしがみついた状態で尾を出します。
(生息環境や種によって違ってきます。)
オキスジ初令。
基本的にどこにしがみついたまま呼吸を行うことが多い。
モンジ初齢からの脱皮直後の2齢はそのまま水面に浮いてこれます。
おそらく体が軽いから浮力に身を任せることができるのかもしれません。
私が飼育したどのゲンゴロウも、2齢から3齢へ脱皮するとサイズが一気に大きくなります。
胴体の幅と長さ、アゴの大きさ、特にモンジはあごの大きさが見違えるほど立派になります。
その急激なサイズ変化のせいなのか、脱皮直後は体が重たいように見受けられ、しばらく時間が経過しないと俊敏に動けない状態でした。
その間、当然ながら呼吸できないと溺死します。
対策としては
容器の水位を幼虫ごとで変えます!!
(言うたらアカンけど、これがめっちゃ手間がかかる……。)
こちらが2齢へ脱皮した個体の容器。
水底に立って尾を水面に伸ばすだけで呼吸できるくらい浅め。
初令と3令へ脱皮して安定してきた個体の容器。
3令の大きさでもちょっと浮かばないと呼吸できないくらい深め。
理想としては、茶こしを40個ほど用意して繁殖させたいのですが
この寒い時期に加温しながら茶こしを入れる容器のことを考えるとかなりの手間と労力がかかると考え、断念しました。
上記の水位変化の方法を試してみてから3日後
3齢が2匹→8匹に増えました!!
(もう初令が次々に孵化してくるので忙しくなって、全体の2令のうちの何匹が脱皮成功して、なんて考える労力がないんですよ……なので、落ちてしまった個体は覚えているので、そこからだいたいの確率だしてます……)
10月末から羽化不全含め、8匹の成虫が羽化しました(そのうち3匹は落ちてしまいましたが……)
年末までに20匹は羽化させたいと考えています!
また進捗UPします!
後半へ続く