前回のお話↓
上陸しそうなタイミングを見て土に上げるのは難しそうなので
こんな感じで自力で陸に上がって頂くことにしました。
※決して自分で考えたわけではなく、Twitterの博識な方のやり方を参照( ^)o(^ )
まだ餌を食べる可能性を考慮して紙コップには赤虫を少々入れました。
蛹になるために潜る土はこちら。
園芸用のピートモスを使用。
ある程度水を含ませてかき混ぜる。
泥みたいになる手前でとめる。
※後で分かったのですが、水分が多すぎると羽化不全になる個体が多かったです。
水生昆虫ですがほどほどの渇きも大切なのかもしれません。
脱走防止のため、フタの役割として
上からサランラップ → 輪ゴムで周りを補強。 → 呼吸用につまようじで穴あけ
これで完璧です°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
3令になり、ある程度成長した幼虫たちにこれを試みた結果
なんと!!!これが上手くいったんです!!!!
ほぼすべての幼虫が潜ってくれました。
全ての幼虫が同時に潜るわけではないので
一晩経過してまだ紙コップの水の中に幼虫が残っていたら、水を換えて新しいアカムシを与えます。
そうすることで、蛹になるタイミングで死んでしまうリスクを防げました。
そして蛹になって約2週間後……
無事に羽化に成功!!!!!!
マジでここまで長かったです……。
孵化から成虫になるまで一ヵ月足らずという短期スパンで生まれてくる昆虫ですが
私にはその成長過程が時が止まったままのようにすごい長く、そして濃く感じました。
特に毎朝毎晩永遠に水替えとアカムシを与える時間はなかなかしんどい時もありましたが、それも含めて楽しむことができました。
餌に食いつき、その大あごで挟んだまま素早く泳ぎまわる姿は、まるで食パンをくわえたままダッシュ登校する高校性の…… ← 何言ってんだコイツ( ;∀;)しかも古いわ。
というのは冗談で
脱皮した直後の真っ白な姿や
日に日に大きくなっていく幼虫の成長ぶり、
羽化した成虫のピカピカな渋い色とフォルム
この感動は実際に飼育してみないと実感できなかったと思います。
飼育するということはその生き物の命を管理するということ。
途中で手放すことはご法度。
責任は重くかかりますが、その分得られることはめちゃくちゃでかいです。
現在、50種類以上のゲンゴロウが日本に生息しています。
最も有名なナミゲンゴロウという、ほとんどの人が『ゲンゴロウ』と聞くとイメージする深緑色の大きいゲンゴロウ。
実は私も野生のナミゲンゴロウにはまだ出会ったことはありません。
彼らは近所の田んぼや池などの身近な水辺から姿を消しました。
『いやそんなことないで、めっちゃおるで』という方にはすみません。
その環境を大切にしてください。
私も一時期ずっとナミゲンゴロウを探していた時期がありましたが出会えませんでした。
その時は他の水生昆虫なんてあまり気にならなかったのですが、今はレアものよりも身近な生き物に目を向けるのが面白いです。
そのきっかけがヒメゲンゴロウでした。
私は、今回の飼育を通してヒメゲンゴロウがすごく好きになりました。
ヒメゲンゴロウはまだまだ身近な水辺に生息しています。
私はその環境をこれからも大切にしていきたいし、レッドリスト入りなんてしてほしくないです。
1センチちょっとの『これほんとにゲンゴロウ?』と思ってしまうサイズですが
※まだまだ小さいサイズの種類のゲンゴロウもいます。
身近な水辺でたくましく生きています。
この記事を最後まで読んでくれた方へ。
もし、水がたっぷり入っている田んぼを見かけたら、そっと覗いてみてください。
もしかしたらヒメゲンゴロウがいるかもしれません。
↑何言ってんだコイツ。