Divingbeetlesのブログ

水辺の生き物について綴っています。

コシマゲンゴロウ飼育 = 精神安定剤

突然ですが、仕事辞めて中国地方に引越すことになりました。

 

持病のヘルニアが悪化したしため、しばらく療養することになります。

 

外仕事だったので腰やっちゃうとなかなかこたえます…。

 

妻の実家の離れが中国地方にあるので、そこにしばらくお世話になることにしました。

 

ここ半年くらいフィールドで生き物と触れ合う時間と気力があまりなかったのでリハビリも兼ねて自然の中でのんびりしたいと思います。

 

仕事はいったん辞めますが、 

ゲンゴロウ飼育は辞めません!(笑)

 

もちろん義両親には離れでの飼育許可頂きました!!

(理解がある方々で本当に良かった!!!!)

 

もちろん、今以上に脱走防止と消臭に気をつかう必要があるので

 

フタと水換えの頻度増やすなりして徹底していきます。

 

 

同居人ありきの生き物飼育は周囲の人間の理解があってこそですね。

 

自分の中でのゲンゴロウは小学校の時から憧れの虫でもありました。

 

まぁ、熱が入ったのはここ3年くらいですけどね笑

 

普通種であろうが、希少種であろうが、

 

泳いでいる姿を眺めたり、餌食べたり孵化した幼虫を発見したりする瞬間は

 

すごく心が穏やかなります。

 

 

たまに水換えとかのメンテナンスめんどいって思う時もありますが

 

それを上回るくらいのワクワク感はありますね!!

 

はい、えっと、自分語りの前書きはこのくらいにして

 

 

今年も繁殖シーズンが始まりました!!!

 

トップバッターはこちら!!

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コシマゲンゴロウです。(以下コシマ)

 

脱皮して既に終齢幼虫です。

 

毎年田んぼで見かけるゲンゴロウが、当たり前のように孵化してくるのを見ると心が落ち着きます!!

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湧くように孵化したので今はこの有様。

 

リュウキュウオオイチモンジシマゲンゴロウ(以下モンジ)と比べて初令幼虫のサイズが小さすぎるので

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(これは昨年冬のモンジ幼虫)

 

セパレート容器だと水換えやりにくいし

 

どの段階の幼虫も共食いが激しいので混泳はNG。

(↑このあたりはオキナワスジゲンゴロウ(以下オキスジ)を見習ってほしいものです)

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昨年のこの時期は交尾は見られるものの、産卵は全くしませんでした。

(産卵したのは9月初めです。)

 

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昨年度羽化した個体。

 

実は越冬したコシマを先月あたりからオキスジと一緒に混泳させています。

 

サイズの大きさの違いはありますが

 

比較的ゆったりとした泳ぎ方は両者似ている部分があったので試してみました。

 

今のところいじめたり、共食いの問題はありませんが

 

5月最初までヒーターで加温して26度くらいに水温設定していたのが原因で

 

GW明けにはすでに水面にぷかぷか浮かぶ初令幼虫の姿が。

 

昨年この時期に産卵しなかったのは

 

部屋が北向きなので、なかなか水温が上がりにくいのも原因の一つかもしれません。

divingbeetles.hatenablog.jp

 

↑こちらの記事ではモンジの脱皮する際の水位について言及しましたが、

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コシマの初令はサイズが小さいため、自分より

 

かなり大きいエサを捕食した際に沈まずに

 

呼吸しやすいように、少し水位を下げています。

 

ギリギリ足がつくかどうかくらいの水位が良いと思います。

 

足場として水草の切れ端を容器に入れるのがベストだと思うのですが

 

食べ残しやフンがこびりついて汚くなっちゃうので止めました。

 

コシマもモンジも比較的水面に浮かびながらエサを探すスタンスですね。

 

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これはモンジ幼虫。

 

泳ぎは上手で水面に浮かぶのに適した体形をしているからなのかもしれません。

 

成長速度の関係で、若干、モンジの方が積極的に餌を探します。

 

しかし、初令から2令への脱皮の成功確率はコシマの方がかなり高いです。

 

孵化してから土に潜るまで終始、冷凍赤虫のみで飼育できることも魅力ですね。

 

コシマに関しては栄養不足による羽化不全も特に問題ないです。

 

冷凍アカムシを少し少なめに放置すれば

 

あとは勝手に食べてくれる個体が多いです。

 

もちろんすぐ汚れるので水換えは毎日ですね。

 

 

現在の田んぼを代表するゲンゴロウといえば

 

ビゲンゴロウヒメゲンゴロウだったり、九州あたりだとコガタノゲンゴロウだったり、ちょっと良い環境だとシマゲンゴロウになってくるのではないかなと思いますが

 

自分の場合はこのコシマゲンゴロウですね。

 

近年減少傾向にあるみたいで、ある地域ではほとんど見られなくなったとか。

 

前提として、現在自分の住んでいる関西圏出ると数が増えてきますが、それでもあまり数が………という感じです。

 

感覚的な話になるのですがコシマゲンゴロウが更に減少してレッドリスト入りしてしまったら

他の虫と比べて希少価値がかなり上がってしまうと思います。

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理由はすごく綺麗なゲンゴロウだからです。

 

数が多くて比較的どこでも見かける普通種であるため見慣れてしまっているのかなぁ、と思います。

 

場所によっては全壁コンクリ田んぼでも普通に見かけることができるので、杞憂な気もしますが、減ってから慌てるのはちょっと嫌ですね。

 

コシマに関しては採集はせずに、飼育している個体で累代飼育に取り組んでみようと思います。

 

今はコシマとヒメゲンがちらほら孵化していま

すが、引越し終わったらクロゲンゴロウ2年目

の繁殖やります!

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